2014年07月10日

千里ちゃん量産中

7月も上旬がもう終わってしまうんですね('A`;)時間ないないない
千里ちゃんの型作成〜量産フェーズ。だいたいペース的には例年通りですが、今年はWSC選出などというイベントもあったので、もう少し余裕を持ってまといちゃんの宣伝的な写真の追加とかしてみたかったんですけどやはり無理でした。ううむ

型は今回二個で済みました。必要シリコーン量の見積もりを誤って、未開封の缶が二缶残ってしまいましたが、まあ、いつアクシデントがあるか分かりませんからと自分を納得させつつ:
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kicchiri_059.jpg
ファーストショットまでは時間をかけます。ゴム型は作ってすぐにテストすると寿命を縮めるとか聞きますし。硬化後に水で洗浄して完全に乾燥させてからゲートを掘り、乱れてしまったカット面はゴムをつまようじで塗ってなだらかにしたり。
経験上、ゲートが乱れているとそこで流れが悪くなって気泡が残ったり気泡を生じさせたりする傾向があるなあと。綺麗であればかなり細いゲートでも抜けてくれるんですよね(´・ω・`)
まあそんなこんなで硬化してから二日くらい経ってから、テストショットしてます。写真では綺麗に抜けてるように見えますが、ところどころ気泡が残ってたりはします。とはいえこの湿度の高い時期に微細気泡が出にくいのは真空のありがたさか。
気泡のジャッジについては…ゲートを増やして解決するようなら一回はトライして、それでもダメなら割り切ったりもします。ゲート増やしすぎるとかえってパーツが汚くなりますから、多少の気泡で形状をきちんと捉えられるようなら、そこは作る時に埋めてもらった方が簡単だろう、と('A`;)
なかなか気泡ゼロの型は作れませんが、ゴリゴリ量産中。
タグ:絶望少女
posted by カフN at 07:58| Comment(0) | 真空脱泡機

2012年06月24日

三面型の作成(あんしん毛布)

本申請の結果も通りましたがまだ原型は修正部分を残しているため、出来上がったパーツから型作りに入っています。ゴムの硬化待ちに原型作業をやるような感じ。身体が二つあったらなあとか、三つあればなあとか、この時期妄想してしまいます('A`)。

あんしん毛布は分割することなく抜きたいので三面型を作ります。
komorik_166-.jpg

中子は原型そのものにゴムを注いで作るので、とりあえず乱暴ながら粘土で枠を作る。そしてゴムを注ぐ。
komorik_166.jpg

…なんだか今回おいしそうな色合いになってるのは、シリコン用トナー(赤)で着色しているから。エポックの小さい小瓶で500円…。1〜2gくらい入れて攪拌するとサーモンピンクになるんですな。
なんでこんなことしたかというと、量産時のバリ取りで白いバリが少しは見やすくなるかな? と思って。色は何でも良かったんですが、気味の悪い色にはしたくなかったんでこんな感じにしてみました。もう少し色が濃いと目論見にかなうのかもしれないですが、トナー入れすぎて物性や硬化に影響出るのもなんか厭だったので…。あとトナー高いんでケチりました(´・ω・`)。

で、中子のゴムが硬化したら粘土を外して、一部切り欠きを入れる。両面型との合いの部分をしっかりしないと、中子が型の中でズレたりしてうまいこといきませんから。
それを、二面型の要領で粘土埋めします。
komorik_170.jpg

真空脱泡機を使う前提なので、回路は超シンプル。
それでも大量のシリコーンを使ってます…パーツの大きさが最大級ということもあって、合計1.5kgほど使ってる? 一番単価の高いパーツになりそうです。あんしん毛布。
これでうまくいかなかったら目も当てられませんが…たぶん、大丈夫、でしょう(´・ω・`;)。

シリコーンの方は真空脱泡機で脱泡してます。
komorik_171.jpg

便利だけど量が多いと最初のうちは途中の常圧戻しが頻繁に必要になってめんどくさい&時間ロス。
だいたいシリコーン量の2〜3倍の体積のビーカーが必要な感じですね。そうじゃないとあふれちゃう。たいていは1Lビーカーで足りる(一回のゴム量がせいぜい300〜500g)んですが、そうじゃないときが時間を気にしながらの脱泡になります。
幸い、ダウの混合ゴムはこの季節でも15分くらいは普通に脱泡し続けて型に注げるので、大助かりです。それでいて4時間程度で硬化してくれるし。

脱泡したゴムを注いで、二時間くらいしたら石膏用のダボを落として、さらに硬化を待って、硬化後はワセリンを塗って、石膏を流す…。それを両面。
それでもゴムの硬化が早いので、まる1日くらいあれば型の完成です。
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出来上がったシリコーン型。まだ注型テストしてないですが、これだけのゴムを使ってるんでうまくいって欲しいっす…。
posted by カフN at 10:29| Comment(0) | 真空脱泡機

2011年08月15日

真空脱泡機を使った注型

本格的? に量産を意識した型で真空脱泡機で注型するのは初めてなんで、まあ、最初からそううまくは行かないかと思ったんですが、思った以上に大変でしたナリ。

どうやっても気泡が残る。それもかなり大きいのが。

itoshiki_191.jpg

とりあえずゲージを振り切るくらいまで減圧して、しばらく沸騰させた後、常圧に戻す。
パッと見綺麗に出来てるんですが…。

itoshiki_190.jpg

透かしてみれば一目瞭然でえらい大きさの気泡ががが。沸騰中の気泡が小さくなりきらずにそのまんま硬化したかのようです。
常圧に戻すのを早くしてみてもダメ、減圧→常圧戻し、またすぐ減圧→沸騰→常圧戻し…でもダメ。
まあ120秒硬化のレジンで、ウチの真空脱泡機のスペックで減圧常圧を繰り返すのもムリがあるんですが。
家に残ってた180秒レジンで多少眺めに沸騰させても同じような気泡が残ってしまうし、あー、ひょっとしてダメ? 真空にするまでの時間が長い? スペック不足? 型が悪い?? いろいろ思いながら試したらテストだけで20個以上抜いてたりして。
…とりあえず、ダウのシリコーンは耐溶剤性能は高そうです。離型剤吹きながら使ってますが、今んとこ全然型に問題ないので(´・ω・`)
いろいろ使用例をググッて調べると、小さな気泡が上方に残るみたいな話は先例として出て来て、原因として考えられるのは「真空度が足りない」「水分と反応してるんで水分飛ばしてから注型」とか。
「真空度が足りない・真空にするまでに時間がかかる」となればポンプのスペックに拠るところが大なんでこれは困ったなーだし。
水分と反応っていっても、イマイチ、ピンと来なかったんですよねー。とはいえ対策出来るのはこの部分かと思い、予備脱泡の時間を取って、なるべく「水分」を飛ばした状態を目指すも…やっぱりダメ。多少マシになったかも、と思いつつ、なんか自分を騙してるような納得の仕方でした(ノ∀`)…。真空脱泡機使ってそれはないだろう、みたいな感じの成型で。レジンは行き渡ってるけど、必ずどっかに気泡残ってますー、みたいな。

なんてなことを数日前にやって、これはもう少し空気抜けの良い綺麗な型を作らないとダメなんじゃないか…と思い詰めてたんですが、今日、ようやくうまくいきました。
itoshiki_189-.jpg

きちっと隅々までレジンが行き渡って気泡の残留もない。そうだよなこれでこそ真空脱泡機だよ!(゚∀゚)
原因はレジンの鮮度でした(´・ω・`)(を
鮮度というと語弊がありますか。やっぱり開封して時間の経ってるレジンは劣化が進んでて、水分だけでなく粘度も違う(ねっとりしてる?)感じ。今日は届いたばかりの180秒レジンを使い、同じように予備脱泡して、素直に注型→一気に減圧→しばし沸騰→おもむろに常圧戻し…で、最後軽く型を叩いてやって、綺麗な成形品になりました。

当たり前のようによく言われてることですけど、シリコーンやレジンの鮮度って大事ですね(´・ω・`)。なんてつまらない結論だ。
常圧時には普通に注型できてても、真空脱泡となると沸騰させるフェーズがあるし、粘度が高いとこれ自体が気泡リスクになるんですよね。気をつけないといけません。

何にしてもこれ抜けるとなれば、まあ、ボクが作る程度のパーツならたいていのものは抜けるんじゃないかなと。メドが立ったような気になってほっとしました(´∀`)。
タグ:真空脱泡
posted by カフN at 21:55| Comment(2) | 真空脱泡機

2011年08月02日

テストショットなど

テストショットは、他の方のブログなどを見よう見まねでやってみました。
結論から言いますと、「やっぱ真空てスゲーな(´ω`)」です。量産を前提としない型なら通称「切り裂き方式」でゲート作りすらほとんど意識せずに作れますし。製作途中で「レジンにリプレース」てのが簡単にできそう。
あと、内部にも気泡が残らない成型ができるので、二次原型の素材としても最適と言えましょう。加工して削ってる時に微細気泡だらけだと、処理が大変ですからね(´・ω・`)。表面が綺麗で気泡がなくても、中がスポンジみたいになってる…なんてことは、湿度が高い夏だとよくある話('A`;)。

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itoshiki_178.jpg

↑このカバン持ち用手首パーツ。レジン置換した手首とカバンの取っ手を使って作ってたもんだから、レジン置換できてない。
また、微細気泡をかなーり内包してて、これ以上整形すると都度表面処理に追われて面倒。
ということもあって、こいつを改めてレジン置換しました。
真空脱泡機があるので型作りがシンプルに(あまり考えずに)やれます。
軸打ち用の穴を使って支え棒を作って粘土で土台。これをいつも使う型作り用のブロックで四方を囲います。紙コップの底に仕込んでもOKですね。

itoshiki_179.jpg

↑硬化剤を2倍入れて攪拌したボークスの透明シリコーンを一気に真空脱泡。
…やっぱり早いですね。粘性は大きいのに、5分くらいで気泡の泡立ちが落ち着く。
「真空おひつ」だと必死に手ポンプして、それでも15分くらい放置しないと気泡が抜けきらない感ありましたからね…('A`;)

itoshiki_182.jpg

↑シリコーン流し込みは常圧でOKです。脱泡済なんで簡単に気泡のない透明ゴム型ができる。
硬化剤を多めに入れて、夏の温度も相まって24時間硬化のゴムが12時間で実用の硬度になりました。
これをカッターで分割して、原型を取り出す。…うう。原型に少し傷が入った('A`)

itoshiki_181.jpg

↑これに注型して、真空脱泡でレジンを沸騰させてから常圧に戻すと…おお。トップゲートでも細かいトコまできっちりレジンが入り込んで気泡がない。
(写真のショットは二回目の成果で、一回目で一箇所気泡が出てしまったという(´・ω・`)。脱泡が足りなかったか…? 気泡がひっかかりそうな箇所に小さく切り欠きを作ってリトライしたのがこの結果)

ともあれ、両面取りしようとすると1日〜2日かかるのを、半分の工程であっさり複製できるのは魅力だなあと。そんなブログを読んでなるほどと思ったんですが、自分で経験してもやっぱりスゲー(゚∀゚)と思いました。

itoshiki_180.jpg

何より気泡に怯えて祈るような気持ちでレジンを注ぎ、ゆすったり、軽くデコピンで弾いたり、傾けたりしなくってもいいってのは嬉しいです(´∀`)。

testshot.jpg

↑パウダー散らさないとなかなか入り込んでくれなかった細かい部分まで確実にレジンが入ってます。
1mm径のアルミ線で作ったゲートからレジンが入りきります。ゲートというより、原型製作時の軸打ちの穴と軸をそのまま使ってるだけですもんね。ゲートが少ないということは綺麗な複製ができるということで。

これからもう少し活用していこうと思います。
posted by カフN at 21:07| Comment(0) | 真空脱泡機

真空ことはじめ(3)

真空脱泡機の心臓ともいえる、真空ポンプについて調べたり経験したりしたことを書きます。
真空ポンプは、調べてみるとそれはもう値段もピンキリだし、性能は分かりにくいし、重さもバラバラだし、なんかすごく分かりにくい世界という印象があります。

webでいろいろ情報漁ってみた感じでは:
・「油回転真空ポンプ」が小さくて排気性能が出せる。
・「2ステージ」と呼ばれるタイプが、高い真空度を出せる。
・50L/min程度の排気性能がないとレジン脱泡には使えない(シリコーンの脱泡ならそれ以下の性能でも充分)。

ということになっているようです。現在のところ。
実際の使用例としては…メーカーとしてはアルバックや佐藤真空会社(PHIL)、TASCOあたりが定番ぽく思えました。アルバックや佐藤真空会社のはオイルミスト対策装置も含めて本格派というか、業務でメンテを続けて末永く使うことを前提としたような作りだと思います。TASCOや、今回ウチで入手したポンプは、たとえばエアコン取り付け時や自動車整備に使うポンプなので、いろいろ割り切りでコスパを上げてる感があります。
オススメは何がどう、とか言えません。予算とか環境とか入手しやすさとか、人それぞれだろうし。
ぶっちゃけ、必要と思しき「性能」以外は使い手の状況次第なので何とも言えないですね(´・ω・`)。

気をつけなきゃいけないのは、【カタログ上明記されている「排気性能」を「デシケータを真空にするために必要な時間」を割り出すのに使える】と考えてしまうこと。
かくいう自分もそんなカンチガイを最初普通にしてました(ノ∀`)…そうです。これは、カンチガイです。NGなんです。
たとえば10Lのデシケータを真空にするのに、50L/minの性能のポンプだったら10/50*60=12(秒)じゃんスゲー楽勝!

…とか、そんなのありえませんので(´・ω・`)。

真空ポンプの排気性能は1気圧下で作動させた時の数値なので、吸い出す側の空気が少なくなればなるほど排気速度は低下します。吸い出す空気分子が大量に在るときはスペック値で排気できますよ、ということなんで。
それはもう驚くほど下がって見えます。これは、真空計を見ていると、「最初のウチは『すげー早い! スゲー!!』とゲージがどんどん減っていくのに、ゲージMAXの真空にするのに途中からガクンとペースが下がる」形で実感できます。
真空ポンプメーカーだとHPやカタログでちゃんと「排気速度曲線」を公開してますね。まるで指数関数のグラフを横に寝かせたようなグラフになります。ある気圧までは速いんですが、途中からガクンと速度(グラフの傾き)が小さくなる。
じゃあ「10Lの容積を真空度○○Paにするのに必要な時間は?」みたいな計算をしようとしますと、これがまたものすごくめんどくさい計算が必要になるようで、正直、素人がやるには難しすぎます。
真空ポンプはオーバースペックじゃね? くらいなものを選ぶと使ってみて普通に正解、みたいなケースがwebでは多く見受けられました。ここをヘタにケチってしまうと失敗している例が多かったように思います。

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オイルミストは、前述の「油回転真空ポンプ」だとどうしても出るそうです。これはどんなポンプメーカーのHPでも記載があります。
真空に近い状態で稼動させていると少ないそうなんですが、実態として、レジン注型に必要な真空度に持って行くまででえらく出ます、オイルミスト。真空状態にしてから長く稼動させることなんてそうないですから、オイルミスト対策は必須です。普通の家の部屋なら絶対必要だと思います('A`)。

うちで入手したポンプには「オイルミストセパレータ」と呼ばれる、オイルミストをキャッチして外部への放出を抑制する装置が別売りであったもんですから、それを付けてみました。
pump.jpg

排気口のキャップを外して黒い茶筒のようなものを取り付けている写真です。この黒い筒がオイルミストセパレーター。中にフィルターが入ってる筒みたいなもんですね。

ただ…これを付けても、軽減はしてるのかしれませんけど、やっぱり目に見えてオイルミストが出ます('A`)。湯気のように出ます! これを付けただけじゃあ、到底安心した運用はできないなあ…というのが正直なとこ。屋外への排気を考えないといけないです。
もっとすごい真空ポンプ? のオイルミストトラップと呼ばれる装置なら、よりバッチリキャッチしてくれるのかもしれませんが、よい装置は値段もずいぶんしますんで、簡単に試す気にもなれませんでした。何より排気口のネジ仕様が合ってないと使えないし('A`)。
このポンプの排気口のネジ仕様は、メーカーに問い合わせると「M22P1.5」とのことでした。ミリネジ規格…。
実は気体・液体のための配管用規格って「インチ」が使われることが多いんで、普通の配管パーツ使って排気しようとすると出だしからアダプターが必要であることに気づかされます。
このへん、アルバックとか佐藤真空会社のだと、インチ規格で排気口も設計されていたりして、ああ、そういうことなのか…と思ったりです。こういう部分が価格で割り切らなきゃいけないところか。元々本来の用途で使ってないから仕方ないといえば仕方ない。
「M22 p1.5 オス」で検索かけると、あんまりアダプターとして使えるものがない…けっこう高く付きます(´・ω・`)。

それでもきっちり接続したいので、高圧洗浄機用のカプラーなどでホースをつないで排気するようにしたりして。
排気先でオイルミストまき散らすのも厭だから、ホースの先端にオイルミストセパレーター付けてみるか、とか思ったりして。

pump3.jpg

こんな感じに…。
オイルミスト対策はもっと安上がりにやってる方もいろいろいらっしゃるようです。ホースの先に穴を開けたペットボトル、そのボトルの中にクッキングシートでミストをキャッチ、みたいな自作装置を使われてるケースも見受けられます。
屋外や作業部屋ならともかく、普通の居間やリビングだったら排気対策は必須かと思います。

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真空ポンプの設置ですが、重量10kg程度のポンプでも動作させると相応に振動と音が出ます。エアブラシ用のコンプレッサー、うちはクレオスのL7を使ってるんですが、それよりも出ます(当たり前か…)。
ウチは団地で階下にも人が住んでるので、振動・騒音には気をつけたいと思いました。製作進行の都合上、深夜に稼動させることも多くなるでしょうし(´・ω・`)。

といいつつ置く場所がちゃんと確保できなかったもんで(を、差し当たっては鉄砂が詰まったソフトアレイを並べてその上にパイン材の板を敷き、制震ゴム4個をその上に。さらに板を置いて、その上にまた制震ゴムを敷き、その上にポンプ!
…と、効果がどれだけあるかよく分かんないような置き方をしました。
目安としては、ポンプを動作させたときに、床に振動を感じさせないこと。手で床に触れてほとんど振動が感じられない程度になるよう、いろいろ積み重ねてます…。
でも気になりますよね、振動とか。
集合住宅の場合トラブルの元なので、もっと良い方法あればそれで対策を強化したいところです。
そうやって設置方法など模索しつつ、テスト注型をしました。
posted by カフN at 20:38| Comment(0) | 真空脱泡機

真空ことはじめ(2)

自分としては「真空おひつ」で透明シリコーンの脱泡くらいはこなしていましたが、やはり装置を導入すすならレジンも脱泡させてみたい。
レジンの脱泡方法としては「加圧」と「減圧」がありますが、「加圧」は正直オソロシイのでパス。減圧なら、最悪圧壊しても周囲に何かが吹き飛ぶこともないだろう…、という考えもあって、やるなら「減圧」で行く真空脱泡で、と思っていました。もちろん、普通に使ってたら壊れるような仕様で作ったものを運用しちゃいけませんけどね(´・ω・`;)

欲しいデシケータ(真空槽)は自分が作るフィギュアサイズ的には直径20cm〜25cm、深さもそれくらいのこじんまりとしたものを。内容積にして10L前後ですね。小さいと思われるかもしれませんが、デシケータを欲張ると、真空に持って行くためのポンプが相応のスペックがないといけない。
いろいろwebを巡回して、ポンプも50L/min以上の性能がないと実用的ではないらしい。
というのも、たかだか10Lの容積をレジンの沸騰に必要な真空にするにも、50L/minの排気を実現する真空ポンプで1分は充分取られたりしますんで(このへんは後述)。単純にデシケータの容積をポンプの排気性能値で割ったら所用時間が割り出せる、なんて単純ではないことを理解しないといけないです。

それにウチは普通に団地暮らしで部屋もそんなに広くないですから、大がかりな装置は持ちたくなくて。思い立ったときにスコンと使ってジャマになったら持ち運んで片付けもしやすく…というのは大前提でした。大きな装置を動かそうとすれば騒音や振動も気になってしまいますからね。ポンプは、10kg前後で必要なスペックを満たすものがいいなと思いました。
という訳で:

【やりたいこと】
・シリコーンの脱泡、レジンの真空脱泡注型
・製作するフィギュアはだいたい高さ15cm前後

【やりたいことを実現させるため、かつ、ウチの事情等を配慮して決めた必要要件】
・デシケータ…直径20〜25cm、高さ20〜25cm
・真空ポンプ…排気速度50L/min以上、2ステージ、10kg前後

【予算】
・安いに越したことはないが、10万弱ならこの際出してみてもよい


しかしまあ、真空ポンプも高いよねーとか思いつつ、念のためヤフオク物色していたら、丁度手頃なフルセットが出品されていたので、考えに考え、迷いに迷った挙げ句、結局、落札してしまったという感じです。

#どんなセット内容かというと、「RX11 真空」でググッてもらえれば、と言うに留めるとして…

pump0.jpg

ポンプは大阪の工具販売店「ストレート」の排気能力84L/minの2ステージ真空ポンプでした。関西の60MHz周波数での仕様ですので、関東の50MHzだとだいたい5/6掛けで70L/minというところでしょう。それでも50Lは超えてるので要件は満たしている。重量は10kg弱となっています。販売価格が25,000円くらいなんですね。
たぶん、材料費だけだと全部で4万くらいなんじゃないかな? と思わなくもないんですが、真空槽の加工が綺麗できっちりとしていて、かつ実用的な作りになっているので今の所不満はありません。
…敢えて言うならばデシケータと真空ポンプをつなぐチューブがちょっと細いような気がせんでもないなあ…というのと、真空まで持って行く際の排気、「オイルミスト」です('A`)。チューブ径の方は多分に気持ちの問題だけかな、と思うので(実用は満たせているし)ミストは対策が必要です。これはまた後述します。

空っぽのデシケータでポンプをスイッチオンして空気を抜いていくと、真空計のゲージが-0.1M(ゲージの最大値)を指すまでに90秒くらいかかります。レジンの硬化はだいたい120秒〜180秒というところなので、やはり、この大きさのデシケーターをフル活用するには、もう少し大きなポンプがあると安心のようです。まあ、ボクの場合は用途が前述の通りなので、普段は写真のように容積を狭めて使うことになります。これだと1分程度でゲージMAXまで持って行ける。レジンの温度にもよりますが、120秒硬化タイプでも充分実用できます。
真空状態でボールバルブを閉めれば真空を維持して空気漏れもなし。と、そんなことを確かめて、設置場所の確保や、オイルミスト対策です。
posted by カフN at 19:56| Comment(2) | 真空脱泡機

真空ことはじめ(1)

突然ですが
testshot.jpg

ウチでも真空脱泡機を導入することにしました。
最近アマチュアディーラーでも自作の真空脱泡機を製作されて活用しているケースが多くなりました。ノウハウもネットや口コミを介して地味に蓄積されて、一定の実績・成果のあるシステムがネット上で情報公開されて密かに普及しているものと思われます。

やってみようと思うに際して、最初は理科の実験で使うようなポリカ製のデシケータ(真空槽)と小さなポンプでやってみようか、くらいに思っていたのですが、やはりレジンの脱泡までしようとすると相応の能力のあるポンプや、溶剤やそこそこの真空に耐えうる金属製の真空槽が必要ということで、ううーん。自作、自作なあ…と考えあぐねて、結局、ヤフオクでゲット。

チキンです(´・ω・`)。うう

配管の規格とかポンプの仕様とか分からないことだらけで、調べていくのも時間かかりそうだしなーと思って時間をカネで買ってしまった感じではあります。ちょと残念ですが、適宜改良などしつつ、いずれ自作できればよいかと思ったりです。

まあ「真空脱泡かあ…。自作はちょいしんどそうだけど、やってみたいよなー」という欲のある人は潜在的に多い気もしますので…。こんな感じで悩んで、選んで、試して、ちょっとは使ってるよというのをこのカテゴリで適宜追加していこうかなと思います。

注意:以降、記述の内容はカフNの経験談ですので、興味おありな方の参考程度にお読みください(この記事は自作の真空脱泡機の活用を、推奨するものではありません)。
posted by カフN at 19:23| Comment(0) | 真空脱泡機